あちきが阪神タイガースファンであったころその3


阪神タイガース時代のOKママは、いま、多分
オリックス・バファローズファンです。

OKママとMさんの新人チェックとF投手その後


「ワタシハ梶ぃがすきやでェ!」と意外なことを言われた梶ぃだが、3月6日のサーパス神戸戦は前日の神戸サブでの3タコのせいか、出番なし。3月7日のプロアマ交流戦でやっと二番・サードで今季初の鳴尾浜登場を果たした。
 

前日は、なおちゃが「あまり光るもの感じない」と言っていたルーキーK・Kはドカンドカンと気持ちよく打たれたので、OKママも「カジハラか、カジワラか知らんけど……」とどんな試合だろうが負けることが嫌いなので、Mさん同様「寒い!さむ〜い!」のため息ばかり。しかし、YさんやKさん?さんなど続々と寒いのに鳴尾浜に襲来(オーバーな)、ごあいさつがあり室戸キャンプ視察でのニュー室戸のホテル話で盛り上がっていたようだ。

翌日、待望の梶原康司が一回裏一死から打席に立った。「ワタシこの子応援してるねん。顔覚えていてくれて、あいさつしてくれます」と言うと横ににいたTさんは「お母さんとMさんの顔は一回見たら、みな忘れませんよ」と突っ込みを入れる。梶ぃの今季鳴尾浜初打席は2−2から平凡なレフトフライ。OKママ「この子、打たんようなったら長いねん」と早くも嘆き節?(まだ、1打席だけや)と思うのだが、四番・桜井くんが二死一塁からセンター前ヒット。ここでMさんの声が後方から聞こえてきた。前日、2三振1四球だったのを見たとき、「まだ、上体けで打っている。下半身使わんと、変化球についてゆけない。あきまへんなぁ」と言っていたので、私は始まったばかりなので「よろしやんか!」と言っていた。しかし桜井くんの1本のヒットを見るとMさんの本領発揮だ。


「ワタシハ室戸(キャンプ)で初めてフリー打撃見て惚れたんや。〈桜井くんがんばりや!〉いうたら、〈はい!〉とまだ、子供やな。ちゃんとあいさつしよった。可愛いとこある。ワルサやったかしらんけど、ワタシも若いころはワルサでゴンタやった。道はずれるようなことしたらアカンけど、若いころはワルサぐらいの方がいい」と声が弾む。


Tさんが「そうでっか。だれも聞いてません」と返すが桜井くんはMさんにいきなりバッケンレコードなみの好印象を獲得していた。陰でTさん「N浜さん!師匠は単純なだけとちゃいますか」(TさんはMさんのことを師匠と呼ぶ)と言うので「私もわかりやすい方です」と答えて、東くんのエピソードも思い出した。


室戸キャンプの始まった二日目の午後から東捕手は東京から室戸に駆けつけたという。続々と選手が練習を終わりホテルのバスやタクシーで帰って行くのに、東捕手は最後になった。Mさんは、色紙とカメラを手に根気強く待っている。鳴尾浜の自主トレ時はファン規制が厳しかったので、このキャンプでのサイン色紙収集と写真撮影にかけていた。七十ウン歳でのこのタフネスぶり、最後に東捕手が出てくると、「今日は東京から直接きたん」と尋ねると東捕手はていねいに「ハイ!教職員免許の試験受けていたんです。結果はわかりませんけど」と別に説明の義務ないのにと思う律儀さで答えたもんやからMさは「教員免許の試験受けて直接、東京から来よったんや」と私に説明してくれたんはいいが、(横に私もいるんやけど)「N浜さんカメラ」の声で、ちゃっかり東捕手とのツーショット(私、シャッター押しました)と東選手のサイン色紙と単独写真もゲットして大満足!


Mさんの新人チェックで東捕手のポイントは10点、10点、9点ぐらいの感じで跳ね上がったことはいうまでもない。
ところで、大阪ガス戦、五回からF投手登板「N浜さん、Fでてきましたで」とニヤニヤ!2回投げてパーフェクトで3三振。「これでようなったら文句ないねん!」と投げる前からいうから「メモしますわ」と応じていた。OKママが「ええ投球やったんやから、ほめたらよしいねん」というが、「ハイ!」と言わないのがMさんの真骨頂。そこでTさんに「師匠!素直になりなはれ!」と突っ込まれるが、「そうやけど……」とまだ言う。しかし、「今日のとこはよかったんやから、まぁ、よしとしといたる」とまたニヤニヤ!


試合は前半の進行は遅かったが、後半多数の投手が出た割には、早い展開でタイガースが5対0と快勝!終わる間際に新調したばかりのMさんの携帯電話が鳴った。
 kazunatumiさんかららしい。絶妙のタイミングの電話に私は梶ネットのフットワークの軽さとkazunatumiさんの情熱に圧倒されたのであります。

鳴尾浜タイガース