あちきがこんなに阪神タイガースファンであったころ(その2)

あちきがどれぐらい阪神タイガースファンだったかということを語るとき、ハンドルネーム「kazunatumiさん」との出会いを語らざるを得ない、彼はいま、Yahooの野球掲示板は荒れてしまって、当時の面影はないが、彼はこの阪神タイガース掲示板で二軍情報までカバーするスレを建てていた。誰よりも新聞速報よりも早く情報を掲載するのが趣旨であらゆる努力をしていた。暗黒タイガースにあって、ファンの鏡のようなファンだ。あちきは、彼の情熱に負けて、彼に協力するようにいつの間にかなっていた。ファン拡大に役立てばいい、と思ったからだった。その後、あちきはファンのメール攻勢に押されて、その対応のために無料のメールマガジンまで発行したのだが、それもいまは、昔の話だ。

kazunatumiさんと池田純一とファーム情報のYAHOO!と眠れぬ夜

3月8日の梶ネットの書き込みで、kazunatumiさんと管理人さんが鳴尾浜に来れば、不振の梶ぃも調子でるのではないか、と書いたら、kazunatumiさんが、気合を入れてはるばる千葉から駆けつけることが書かれていた。すると、その夜に私はと突然kazunatumiさんが、池田純一(当時は池田祥浩)さんのドキュメントに出ていたkazunatumiさんのことを思い出した。もう時間は夜中の2時を過ぎていた。

ところが、あのドキュメントで、池田純一さんが、その後の人生でずっと苦しんでいたことが、突然蘇り、球団の公式な50年史ではどのように書いてあるのか気になりだし、目が冴えついに、本棚から、10センチはある3冊セットで漬物石のように重たい年史をひっぱりだした。その年史には池田純一さんが世紀の落球したことなどひことも書いてなくて、最終2試合を残して、中日に相性のいい上田二郎さん(8勝していた)が(現管理部部長)がなぜ、10月20日の中日戦に投げなかったのか、の方が私には謎だった。脈絡なく書き、知らない人は何のことかと思われますが、タイガースは昭和48年、優勝争いで、巨人を倒すチャンスがあり、残り2試合で中日、巨人との2試合を迎え、引き分けで優勝だったのです。


その10月20日の試合(ナゴヤ)で、星野監督が先発していたのです。
次から次、思い出を引っ張り出し、年史を繰り出したら、この著述が当たり前とはいえ、調子の悪い上田二郎さんより、江夏豊さんで一気に優勝を決めるためだったようだ。
でもファンとしての頭の中にはなぜ?がずっとついてまわったいた。しかし、このコーナーは池田純一さんのフォーラムではないので、私は眠れなくなったことを言いたいのだ。


明日は練習から見たいので、6時には起きて、7時半には家を出たい、しかし目が冴えて眠れない。何でいまごろkazunatumiさんを思い出したのだ。アカン、「眠れ!」眠れない。しかたないから、今度はまた、書棚に向かい、小さな本、山際淳司さんが確か書いていた、「男たちのゲームセット」の文庫本を探す羽目になった。しかし、なかなか発見できず、今度は『ウイニングボールを君に』という、分厚い単行本を手にしてしまった。当然ながら、池田純一さんと話はドンドン外れるが、目次だけ見ても興味深い項目が並んでいる。あっ駄目だ。誘惑に負けて枕もとにもってきてしまった。
 

しかし、読むほどの元気はない。眠りたい。だけど、牛島がどうとか、村田兆冶がどうとか、興味深いシーンが書いてある。アカン!眠れ!誘惑に負けるな!と格闘していると、新聞配達のバイクの音がした。もう4時を回っていた。しゃあない。今日はは梶ぃ打つやろ。と妙にそこで、心が落ち着いた。その新聞配達のバイクの音が聞こえてこなかったら、私は眠れぬ夜をどう過ごすべきかで、悩み、鳴尾浜に行く頃には、居眠り運転で万事休すになっていたかも知れないのだ。

で、3月9日、kazunatumiさんにスタンドで会うまでドキドキしていた。私の中であのドキュメントは偶然に見ただけで、正直深い関心があったわけではない。しかし、池田純一さんは昭和48年サヨナラホームラン打ったり、大活躍していたのに、8月5日の巨人18回戦での落球(記録は三塁打)だけが後からひとり歩きして、あそこまで池田純一さんを苦しめていたなど信じられなかった。落球といっても書棚から発見した山際淳司さんの『男たちのゲームセット』の記述によると、芝生に足を取られたと書いてある。テレビでは単にこけたように見えた。


アカン、鳴尾浜のことだ。私はkazunatumiさんのお顔は何度も見ていたが、話する機会はなかった。で、名詞をもらったら、夜また、眠れぬ一夜になった。その名詞には、〈b*s*44_○△□×∞∀∈√£※ _b*s*44@******.ne.jp〉と落語の寿限無(字間違ってるかも)のような呪文のようなことが書いてあることが判明した。とにかく、家にかえってから、ゆっくり見ようと見たのはいいが、見れば見るほど分からない。タイガースファンで鳴尾浜ファンは知っている。しかし、この〈b*s*44_○△□×∞∀∈√£※_b*s*44@******.ne.jp〉は何?(WHAT)


そういえば、今日の試合で四番・関本が出て来たら「4番背番号44や!4のゾロ目、フィーバーやうれしい」と喜んだはった。何か関係あったのかな。その前に梶ぃが「まずは1本}のヒットを打っていた。一、三塁から松田ポテンで2点先行。その前に「KIDAがでてAをOに変えたらKIDOや」ともギャグ飛ばしたはった。野球に集中せんとなんでスコアブックにこんなこと、メモしたんねん。


アカン!〈b*s*44_○△□×∞∀∈√£※_b*s*44@******.ne.jp〉謎は深まるばかり、また翌朝、寝不足で鳴尾浜に迎い、スタンドでkazunatumiさんの姿を見つけると、真っ先に「これ、なんですか?」と正直に聞きに行ったのです。
罪な人だっせ、kazunatumiさん、あれが携帯のメールアドレスやったなんて。お陰で梶ぃがスタメンはずされたやおまへんか。(ここは月亭可朝風に)
 アカン、kazunatumiさんのおやじギャグまでうつされそうや。(この項続く)


鳴尾浜タイガース

kazunatumiさんと池田純一とファーム情報のYAHOO!と眠れぬ夜その2

翌日、kazunatumiさんの姿を鳴尾浜のスタンドで見つけた私は正直に私はこのカードの意味がまったくわかっていないことを告げた。
「携帯のメールアドレス?」
「こんな長いのが携帯のアドレス?」


事態を呑みこめない私はスグに理解ができなかった。私は昨夜このカードの寿限無のようなお経のようなコーランのような長いアルファベットと数字の羅列に加えて、要所でハイフォンのような横棒まである。このハイフォンもどきの横棒に実は悪戦苦闘していたのだ。


最初、私はこの羅列した文字が特殊なインターネットのドメイン名かと勘違いしており、何度も入力を試みようとしたが、WEB上でまず困ったのは、ハイフォンの位置がカードではどう見ても、アンダーラインの低さなのだ。私はこのアンダーラインの低さに横棒を引くキーがどうしてもわからず、タイプできなかった。それで、WEBが開けないものと思っていた。しかし、kazunatumiさんはホームページは持っていない、と言われていた。よく見ると、このYAHOO!の文字のしたに〈KANSAItopic〉の文字がある。どういうことやねん。携帯電話の番号。E−mailアドレスも書いてある。この真中の長いのは何やねん。


私はいたずらに時間を過ごし途方にくれていた。
それが、ヤフーの掲示板で主宰している、会議室とは何にも関係ないことが判明したのは、この長いアルファベットと数字の羅列が携帯のメールアドレスだったことを理解できてからだった。
私は今度はその「ヤフーのKANSAItopicって何ですか?」と聞くと携帯を操作したkazunatumiさんは「これです」とまた気の遠くなるような記号の羅列を見せられたので、「そんな長いのよう覚えんし、よう携帯で打ちこみできませんわ」と断った。で、パソコンでやる方法をメモして、その場は収まり、やっと試合前に疑問の解決を見た。


さて、梶ぃの出ないゲームは気の抜けたビール、サイダー、コカコーラのようでもうひとつ気合入らなかった。太陽の好投などで快勝。
4時過ぎ、一軍の試合をクルマのナビで見ることにした。中継録画で時間差中継だったが、kazunatumiさんは逐次情報をゲットしていた。


鳴尾浜のバス亭で管理人さんといたので、クルマで甲子園駅まで送ることになり、同乗してもらって、少し走ったら、九回3点差から反撃したらしい、と kazunatumiさんが教えてくれた。そして、間もなくkazunatumiさんの携帯電話の着信メロディーが鳴った。「嫁ハンからや!」と kazunatumiさんは受信する。「スタメンの四番・白てなんや」と話している。(おかしい。ギャグにはトンチか)「白でホワイトか。なんやと思ったで!」
(この夫にしてこの妻あり)「それで、いまどないなってんねん」
「ナニ秀太ヒットに藤本内野安打に……山田ライト前、赤星センターフライ」

クルマが甲子園駅に着いたとき、「ナニー坪井が犠牲フライ、ホワイトがタイムリーで同点?」
「N浜さんどうしましょう」
「こんな中継聴かんかったら、悶々として、運転どころちゃいまっせ!」私はハザードをつけた。
「ナニ!濱中デッドボール!」
しばらくして「えっ!矢野四球で二死満塁で上坂!」
「たまらん展開でんな!」また、しばらくして「ナニー!三振!」で文字通りのモバイル中継が終わった。NTTに表彰状もらわんとアカン携帯の使用法やな、と感心した。


「私も頭の中で黒いのにホワイトとはこれいかに、白人(しろうと)なのにクロードチアリというが如し」(こんなん鳴尾浜でいうたら、即Tさんらの突っ込み入る「ここは笑点か」)とオヤジギャグが浮かんできたが、その前にkazunatumiさんが、「こんなん考えてましてん。ヤクルトにロジャー言う選手いましてん。うちのムーアとでロジャー・ムーアで007(ダブルオーセブン)でF1セブンに対抗や」とか何とか言っていたので、さすがに後部座席の管理人さんも「面白くねぇ!」


しかし、kazunatumiさんは「新井と桜井で〈ライライコンビ〉いうのどうでっしゃろ!」という。私は「それはどういう字ですか、と尋ね道路地図の余白に、カタカナでライライコンビ」とメモした。管理人さんも、〈ライライコンビ〉は気にいった様子で別れた。

さて、クルマでの帰り道、毎日放送ラジオをつけると月亭八方が「満塁で引き分けにするところが阪神らしい」と駄目押ししていた。 そしてその夜、ヤフーの掲示板でファーム情報の書き込み欄を覗き、タイガースのファーム情報のところに広島・鈴衛がどうなった、という書きこみを見つけめまいがし、さらに池田純一さんのコーナーも覗くと、ドキュメントの制作手法にまで、及ぶ書きこみがあり、頭がくらっつとして、またも眠れぬ夜を過ごし、深夜になろうと言う時刻に私事のメールをkazunatumiさんに発信したのであります。


鳴尾浜タイガース